1912年～1999年

和歌山県生まれの洋画家。

和歌山県師範学校を卒業後、26歳で上京。洋画家・硲伊之助に師事して油彩画を学び、美術家団体の「一水会」に出品を続ける。水彩画のような柔らかい風景画を描いていたが、競馬場を訪れたことで競争馬の躍動感に魅せられ、馬の絵をライフワークとし、画題を一転させた。

馬の力強い躍動感が感じられる作品が、高く評価され、1955年、第11回日展特選を受賞。外国馬を見るために海外にも赴いた中畑艸人だが、1969年と1979年には、イギリスの「Horse Artists of the world」に招待出品するなど、世界的にも名声を集めた。競馬界からも注目をされ、1988年からは日本中央競馬会馬事文化賞選考委員も任された。

生涯を通して個展を多く開く中で、1968年、大阪中央公会堂椴帳原画を制作。1975年には、那智山青岸渡寺三重塔壁画も手掛けるなど精力的に活躍した。