昭和17年（1942）9月19日～令和元年（2019）5月13日

埼玉県生まれ。1968年、多摩美術大学大学院油絵研究科修了。

1960年代末から1970年代はじめにあらわれた日本美術の動向である「もの派」の代表作家。

「もの派」はグループや団体を形成せず、命名した人物も不明。誰が「もの派」の芸術家なのか定義が難しいが、「もの派」の原点とも言われる作品、「位相－大地」は関根伸夫が制作した。

李禹煥や小清水漸など同時代の美術家にも多大なインスピレーションを与えた。

1973年には、「環境美術研究所」を設立し、モニュメントや噴水彫刻などを国内外に制作。東京都庁ふれあいモール屋外では、「水の神殿」「空の台座」を見ることができる。

1970年代末から集中的にとりかかった「位相絵画」シリーズは、極厚の鳥の子紙にアクリル絵具を塗布し、破る、引っ掻く、切断するといった変形を加えた後、木枠にとめて金箔や銀箔、グラファイト（黒鉛）などを施すという手法で制作された。