明治15（1882）年7月13日～明治44（1911）年3月25日
福岡県生まれ。
「天才」と呼ばれた画家。
17歳で上京し、小山正太郎の主宰する画塾不同舎に入門。
東京美術学校西洋画科選科に入学し、黒田清輝、藤島武ニらの指導をうける。
在学中に才能を開花させ、デビュー作「黄泉比良坂」にて白馬賞を受賞。
同期には、熊谷守一、和田三造などがいた。
卒業後は、千葉県南部の布良に坂本繁二郎、森田恒友、福田たねらと滞在し、代表作である「海の幸」など、海を題材にした海景シリーズを制作する。
一躍、「海の幸」で、西洋画壇に旋風を起こし画家としての頂点を迎えるが「わだつみのいろこの宮」では、全く評価を得なかった。
その後、父が危篤のため帰郷するも家族と折り合いが悪く、結核を患いながら放浪。
満28歳という若さで、生涯を終える。
古代神話の知識に長け、万葉集や古事記などに精通しており、神話をモチーフにした作品を多く描いている。
ラファエル前派や19世紀イギリス美術の影響受け、ロマン性を持った文学的な作風は、明治浪漫主義絵画を代表するものと言える。

「黄泉比良坂」
「海の幸」
「わだつみのいろこの宮」
「日本武尊」
「朝日」　　など