1917年～2009年
アメリカの画家。
元々病弱だったため学校へは行かず、家庭教師をつけて勉強する。
9歳から水彩画を描き始め、有名な挿絵画家だった父親から写実的な絵の手ほどきを受け、義兄からはテンペラを学ぶ。
生まれ育った地、アメリカのペンシルヴァニアの農場や粉挽き屋根の自宅を中心に、田舎の穏やかな風景を繰り返し描いた。
ワイエスは人に頼まれて肖像画を描くことはせず、自らの感覚を刺激してくれる慎ましく独特な風貌や、人間味のあるモデルを好んで描いた。
ただ写実的に描くだけではなく、物語的な要素を取り入れたり、独自の視点で構成するなど、奇妙な絵も描きアメリカで多くの支持を得た。
ワイエスは油彩のこってりとした絵の具には馴染めず、何度も塗り重ねながらとても細かい描写ができるテンペラや、素早く描ける水彩を用いて描いた。

「クリスティーナの世界」
「カーナー夫妻」
　　　　　　　　　など