やちむん

やちむんとは、沖縄県の陶器の総称です。伝統的な沖縄の土器で、文字通り「焼き物」を意味する「やちむん」という言葉は、沖縄本島南部の方言で使われています。

やちむんの特徴としては、素朴で温かみのある雰囲気があり、手作り感が強く、一点ものや限定品が多いことが挙げられます。また、琉球王朝時代から受け継がれた技術や伝統的な文様が使われることも多く、沖縄の歴史や文化を感じさせる作品が多いとされています。

やちむんの代表的な作品としては、ゴーヤー(苦瓜)などの形をした器や、琉球赤茶と呼ばれる独特の赤茶色の釉薬がかかった陶器が有名です。また、沖縄県にはやちむんの窯元が数多くあり、伝統的な技術を受け継ぎつつ、現代的なデザインや機能性を取り入れた作品も制作されています。

やちむんの基礎となる壺屋焼を再興したことで有名な金城次郎は、伝統的なやちむんのイメージを覆すようなモダンなデザインの作品も多く、今も評価の高い作家の一人です。