ルードヴィクスブルグ磁器工房

ルードヴィクスブルグ磁器工房とは、ドイツの磁器ブランドのことです。1747年に、カール・オイゲンによって設立されました。同時期のヨーロッパでは東洋の陶磁器が大流行しており、各国の王侯貴族は陶磁器の再現に注力していました。ルードヴィクスブルグ磁器工房も、その流れの中で開窯したと考えられます。

ルードヴィクスブルグ磁器工房を設立したカール・オイゲンは、当時のドイツ南部を治めていたヴュルテンベルク大公国の統治者です。1760年から1770年にかけて著名な芸術家を各地から呼び寄せ、デザイン性に優れた磁器を生産していました。一時閉窯を余儀なくされましたが、再興後は18世紀の磁器の復元に注力し、現在はヨーロッパの高品質な磁器ブランドとして名を轟かせています。

ルードヴィクスブルグ磁器工房の製品の特徴は、ハンドメイドにこだわっているところです。絵付けの色や濃淡は少しずつ異なっており、手作りならではのぬくもりと職人の精密な技術を堪能できます。工房の絵付室は今もルードヴィクスブルク城の中に残っており、上質な磁器の少量生産を行っています。

ルードヴィクスブルグ磁器工房の製品には、王冠と2つの「C」を組み合わせたブランドマークがあしらわれています。絵付けの美しさも魅力のひとつで、絵本の挿絵のような淡い色遣いと、実物を意識した写実的な表現に目が引き付けられます。取っ手やカップのシルエットに遊び心があるものもあり、実際に使うだけでなく飾っても楽しめる製品が揃っています。