ヴィスタ・アレグレ

ヴィスタ・アレグレとは、ポルトガルに拠点を置いている高級磁器ブランドのことです。1824年に創業し、歴代ポルトガル国王やイギリス王室に製品を納品してきました。著名なデザイナーとコラボした製品も多く、今もなお世界中から愛されています。近年はホテル向け食器の生産にも注力しており、活動の幅を広げています。

ヴィスタ・アレグレの前身となったのは、ピント・バストが設立した磁器やガラスの製造に関する工場です。1824年に当時のポルトガル国王だったジョアン6世から工場を運営する許可を得て、ヴィスタ・アレグレとしてスタートを切りました。そのわずか5年後の1829年には著しい成長と芸術性の高さが評価され、王立工場の称号を得ました。

1832年以降は生産体制をさらに強化し、磁器の製造に注力するようになります。フランス人の肖像画家であるヴィクトル・ロソーの協力も得て、デザイン性の高さと華やかさがさらに上昇。時代ごとの芸術傾向を反映したものや、芸術界の著名人が製作に携わった製品を多数発表し、ポルトガルの磁器ブランドとして一定の地位を確立しています。

ヴィスタ・アレグレの代表的なシリーズのひとつとして挙げられるのは、オランダ出身のデザイナーであるマルセル・ワンダースが携わった「Blueming」。白地に瑠璃色一色で繊細に絵付けしたデザインは、テーブルを上品かつ華やかに彩ります。ほかにもアマゾンの草花をモチーフにした「アマゾニア」や、カラフルな幾何学模様が印象的な「Futurismo」など、さまざまなシリーズを発表しています。