ルザーンとは、シンガポールの陶器ブランドのことです。「ニューボーン」というリン酸カルシウムを含まない陶器を生産しており、ボーンチャイナのような透明感と独特のあたたかみを両立しているのが特徴。高い硬度を有しており、カトラリーの傷が付きにくいため、レストランでもよく使用されています。
ルザーンが創業したのは、1947年です。当時は「Hiap Huat(發協)」というブランド名を使用しており、貿易会社として事業を行っていました。1994年に中国の徳化市にある工場を買い取り、食器製造の事業も開始します。1995年に、ブランド名をルザーンに改めました。現在は年間2,800万個以上の陶器を生産し、世界58カ国以上に輸出しています。
ルザーンでは色付けを職人の手作業で行っており、発色の美しさや図柄の精密さが魅力です。色はゴールドやプラチナを使用したものが多く、見た目はとても華やか。程よく生地の白さも残し、豪華な彩色と上品さを兼ね備えた製品を生産しています。デザインのバランスの良さや耐久性の高さが評価されており、シンガポール政府から日本の皇室への贈り物にもなりました。
ルザーンではさまざまなシリーズを展開しており、プラチナの色で幾何学的な模様を描いた「コルレオニス」、アイボリーの器の縁を細い金彩で彩った「グロッシー」、赤と金の2色で彩色したオリエンタルな「ディーバ ロータス」などがあります。カドミウムや鉛といった物質が検出されないよう衛生管理も徹底しており、安全性にも優れているブランドです。