クロニーデンとは、デンマークにあった陶磁器メーカーです。北欧デザインを思わせる草木をモチーフにしたデザインや、明るくて木材のような温もりのあるカラーリングが特徴。マグカップの取っ手のデザインにこだわったり、グラデーションがかかった色合いを表現したりと、独自のデザインの製品を多く生み出しました。
創業年は、1937年です。創業当初は、植木鉢の生産を手掛けていました。1958年にイェンス・クイストゴーと彼の会社によるデザインで販売した食器が人気を集め、食器ブランドとしても知られるようになりました。1988年に閉業したため、現在はヴィンテージものしか入手できないメーカーとしてコレクターからも人気を集めています。
クロニーデンの発展に関わったイェンス・クイストゴーは、デンマーク出身の彫刻家です。デザイナーとしても活躍しており、アメリカで工業デザインに関する賞を受賞した後、1957年にダンスク・デザインズという会社を設立しました。イェンス・クイストゴーがデザインした製品は機能性とデザイン性を兼ね備えており、あたたかみを感じられるものが多いのが特徴です。
クロニーデンを代表するシリーズとしては、木の葉がモチーフの柄を浮き彫りした「レリーフ」が挙げられます。イェンス・クイストゴーがデザインを担当しており、釉薬の反応を活かしたグラデーションが魅力です。ほかにも青い色味と杏の花が印象的な「アズール」も人気シリーズのひとつ。生産量が少なく、希少なシリーズとして注目されています。