ブレンディングとは、グラデーションを自然に表現する絵画技法のことです。画面の上で異なる色の絵の具を隣り合うように置き、色の境界がなくなるように混ぜ合わせます。異なる色を自然につなげることで、絵の雰囲気やトーンなどの深みのある表現を可能にします。絵画に加え、近年はデジタルアートでも用いられています。
ブレンディングがよく用いられるのは、空や肌、布地などです。夕方の空や、少しうつむいたとき顔の下にできる影、洋服の重なり・シワなど、さまざまな場面で光と影の移り変わりを表現できます。また、感情が雰囲気としてにじみ出ている様子や、意識が変化することを視覚的に表現したいときに用いられることもあります。
写実的に表現するときはもちろん、対象から受けたイメージをもとに描く「印象主義」や、現実では起こり得ない幻想的なモチーフを描いた「幻想絵画」など、幅広い作風に取り入れられます。対象物の陰影や色の移ろいを視覚的に表現するだけでなく、空気感まで表す装置としても機能するのが、ブレンディングの特徴です。
油絵でブレンディングをするときは、薄い色から使い始めて、少しずつ濃い色を重ねることで、自然な色の変化を表現できます。ほかにも、指やティッシュで色を馴染ませたり、水彩画では水の濃度と紙の湿り気を調整したりすることで、ブレンディングをすることが可能です。絵の具に溶剤を加えると、より滑らかなグラデーションを作れます。

