ジョアン・ミロ

ジョアン・ミロとは、スペイン出身の画家のことです。1893年に、スペイン北東部のカタルーニャ地方で、金細工職人かつ時計商の父と母の間に生まれました。18歳になるとうつ病と腸チフスを患い、モンロッチという村にある父の別荘に滞在します。この頃から、ミロは画家を志すようになりました。

1912年にバルセロナの美術学校に入学し、1919年にパリに出ると、ピカソをはじめとした芸術家と知り合います。シュルレアリスムを提唱したアンドレ・ブルトンとも出会い、シュルレアリストのグループに加入することになりました。1944年頃から陶器や彫刻の制作も手掛けるようになり、作品の幅が広がります。1956年以降は作品が巨大化し、晩年には大規模なパブリック・アートも手掛けました。

ミロの作品の特徴は、無意識や夢の世界に現実性を持たせた「シュルレアリスム」という作風が基になっていることです。故郷カタルーニャの自然・文化が源泉になっており、太陽や鳥、農民といった自然界のモチーフを取り入れたり、生命力を感じられる激しい彩色を施したりしたのも、特色として挙げられます。

主な作品は、24歳の頃に描いた油彩画『V・ヌビオラの肖像』、50点のモノクロの絵画で構成される『バルセロナ・シリーズ』、2本の木材とヤギの角で構成される彫刻『王太子殿下』などです。日本文化にも深い関心を持っており、1966年と1969年の2回来日するほか、1970年に開催される大阪万博のために壁画『無垢の笑い』を制作しました。