タラベラ焼きとは、メキシコのプエブラ州とその周辺地域で生産されている陶器のことです。スペインのタラベラ・デ・レイナという街で作られる「マヨリカ焼き」の技術が、スペインがメキシコを植民地支配するときに伝わり、発展したと考えられています。16世紀以降、メキシコを代表する陶器になりました。
タラベラ焼きの特徴は、繊細な絵付けを施している点と、現地の独特の色合い・風合いを感じられるところです。絵付けに使用する塗料は天然顔料を使用しており、青・黄・黒・オレンジなどでカラフルに彩られています。絵付けを施した部分は少し盛り上がっており、立体感を感じられます。極細の筆を使い、職人が手書きで柄を描いているのも、特色のひとつです。
加えて、コインで引っかいても傷が付かないと言われるほど耐久性に優れており、皿やカップのような民芸品だけでなく、建造物の装飾としても使われています。タラベラ焼きの源流となったマヨリカ焼きは、中国磁器の影響を受け、中東や北アフリカを経由して伝わった技術のため、世界各国の作風が取り入れられているのも見どころです。
現在は品質管理には厳しい規定が設けられており、1990年代には品質を保証する「タラベラ規制評議会」が設立されました。現在はメキシコ政府が設けた条件を満たすものが、タラベラ焼きであると認められています。2019年にはユネスコ無形文化遺産にも登録され、歴史的・文化的に価値がある陶器として知られています。

