ゼルトマン・ヴァイデンとは、1910年にドイツのバイエルン州にある、ヴァイデンという街で創業した磁器メーカーのことです。創業者はクリスチャン・ウィルヘルム・ゼルトマンです。もともとは兄と2人で磁器工場を経営していましたが、経営方針の違いから独立し、自分の磁器メーカーを設立しました。
創業からわずか数年で300人を超える従業員を抱えるようになり、1921年にクリスチャンが亡くなってからは妻のカタリーナ、次いで息子のヴィルヘルムが経営を引き継ぎました。第二次世界大戦が勃発すると、工場が損傷するなどの被害を受けましたが、戦争が終わり1950年代になると、設備の近代化を進めて再び成長を遂げました。
1957年には、1794年に創業したドイツの磁器メーカー「王立認可テッタウ磁器工場」を買収し、伝統的な技術を取り込みます。1990年に東西ドイツが再統一された後は、チューリンゲン地方の磁器メーカーを次々と自社の傘下に収め、ドイツ磁器産業における一大グループにまで発展しました。現在はドイツ国内に5つの工場を持ち、家庭用の食器からホテル・レストラン用の製品まで、さまざまな磁器を生産しています。
ゼルトマン・ヴァイデンを代表する磁器コレクションのなかでも、特にアンティーク品として人気があるものとしては、華やかな絵付けと金彩を施した「テレジア」、優雅なシルエットと真っ白な食器が魅力の「ザルツブルク」、アイボリーの磁器に花を描いた「マリー・ルイーゼ」が挙げられます。

