高台削りとは、陶磁器の底を削り出す作業のことです。器の形に成形した粘土が完全に乾く前に行う作業で、ろくろの上に器を逆さまに置き、「カンナ」という鉄製の道具を使って高台の外側のラインを削り出します。最後に内側を削り込み、底の厚みを3~5mmに整えたら完成です。
高台削りには、さまざまな役割や目的があります。まずは、設置面積を調整し、器を机に置いたときに自立するよう調整する役割が挙げられます。余分な土を削り落として軽量化を図ったり、熱い料理や飲み物を入れても、熱が手に直接手に伝わらないようにしたりして、実用性を向上させることも可能です。ほかにも、釉薬をかけた器を焼成するとき、底部が棚板にくっつかないよう、不要な釉薬を拭き取るための基準のひとつとしても使われます。
どのような方法で高台削りを行ったかは、古美術の鑑定において、その作品が作られた時代や窯を特定するための指標として使われることがあります。高台の形や幅、内側の削り込みの仕方などを、時代ごとの流行や技術的特徴と照合し、制作年代や場所を特定します。高台を削った後に残るカンナの跡や土の質感も、時代や産地を判別するポイントにできます。
高台は、茶道の世界では「高台を見れば作者が分かる」と言われるほど、作家の個性が表れる箇所です。裾が広がる「撥(ばち)高台」、あえて切り込みを入れた「割高台」、竹の節のように見える「竹の節高台」など、さまざまな種類があります。

