ウェッジウッドとは、イギリスの陶磁器メーカー及びブランド名です。1759年にイングランド中部のスタフォードシャー州で創業しました。陶磁器製作に適した粘土と石炭が産出される土地柄で、陶業が急激に発展した地域です。ウェッジウッドは特にデザインに力を入れ、独自の高級感のある絵柄で人気を博しました。創業10年にも満たないうちに女王の陶器を意味する「クイーンズ・ウェア」の名称の使用を許可され、1774年にはロシアのエカチェリーナ2世からも陶磁器の注文を受けています。
代表的な作品は、「クリーム・ウェア」と「ジャスパーウェア」です。クリーム・ウェアはクイーンズ・ウェアと呼ばれることもあり、器の色が乳白色なのが特徴。浮彫を施したものや草花を描いたものなど、デザインの種類も様々です。現在も発売されているシリーズだと、「フェスティビティ」がクリーム・ウェアに該当します。
ジャスパーウェアは、表面のマットな質感と、古代ギリシア・古代ローマ風の装飾を施している点が特色です。装飾性だけでなく堅牢度も優れており、1774年に開発されて以降、ヨーロッパ全域に広く浸透しました。色は明るい青の「ペールブルー」が主流で、それ以外にもセージグリーンやイエローなどの器を製造中。一方で生産量が限られていたり、既に販売が終了したりしているものもあります。
ほかにもイギリスのレースをモチーフにした純白の「イングリッシュレース」シリーズや、日本の食事様式に合わせた「ストロベリーブルームインディゴ」なども展開しています。