ポシュグルンとは、ノルウェーの陶器ブランドのことです。主にプレートやボウルといった食器類を生産しています。日本ではあまり知名度がありませんが、現地ノルウェーでは定番のブランドになっており、ノルウェー王室や大使館の御用達です。ブランドのロゴマークは船の碇で、基本的には食器の裏面にあしらわれています。
ポシュグルンが創業したのは、1885年です。当初はドイツのマイセンやデンマークのロイヤルコペンハーゲンを参考に製品を生産しており、1920年頃からはドイツのアール・デコ・スタイルやバウハウスを取り入れるようになりました。1968年からは毎年新しいデザインでイヤープレートを発表しており、コレクターだけでなく一般の方からも人気を集めています。
ポシュグルンの陶器の特徴は、デザインの種類の豊富さです。宮殿のお茶会で使われるような優雅でかわいらしいカップ&ソーサーから、前衛的なデザインの壁掛けまで多岐に渡ります。なかには東洋の陶磁器を思わせる白地に青色で絵付けを施したものや、子ども向けの小さいサイズの製品もあります。
ポシュグルンの代表的なシリーズは、白い陶器に青で繊細な絵付けを施した「ボーグスタッドストロー」です。ブランドで初めて作られたデザインで、今もなお幅広い世代から支持を集めています。ほかにも暖色系の彩色が印象的な「ファーマーズローズ」や、ノルウェーの民族衣装ブナドの刺繍から着想を得た「イングリット」などがあります。