リンドナーとは、ドイツの磁器窯のことです。豪華絢爛な装飾を施す「ロココ調」のデザインが特徴で、食卓に並べるだけで華やかさをグッと引き上げる製品が多いのが魅力。可憐な草花と繊細な金彩、緩やかな凹凸やウェーブを用いたシルエットなど、使うだけでなく目で見て楽しめるものが数多く生産されています。
リンドナーは、ドイツの国立マイセン磁器製作所から独立した職人が1929年に設立しました。西洋白磁のなかでも品質が高いものを生産するマイセンの技術を受け継いでいるぶん、リンドナーも質の良い製品を製作しています。カップ&ソーサーのソーサーはマイセンの製品と同様に、くぼみをつけていないのが特徴です。
伝統的な技法によるハンドメイドにこだわっており、リンドナーの磁器は生産量が少なくて希少性が高いものとしても知られています。昔から続く、1点単位での受注生産に対応する事業形態を現在も保持しているのも特色です。テーブルウェアだけでなく、花瓶や時計、燭台なども生産しています。特に「シンブル」という指貫の種類はとても豊富で、バリエーションの豊かさは群を抜いています。
リンドナーではヨーロッパの上流貴族が使っているような華やかなコレクションを発表しており、黄色いバラを描いた白磁を金彩で縁取った「イエローローズ」、東洋の青磁を思わせる重厚な「キングオニオン」、かわいらしい薄紫色の花を散りばめた「バイオレット」など、さまざまなシリーズがあります。