エゴン・シーレとは、オーストリア出身の画家のことです。1890年に、オーストリア=ハンガリー帝国の首都ウィーン近郊で生まれ、幼少期から美術の才能を表していました。ウィーン美術アカデミーに入学した後は、保守的な校風に価値を感じなかったシーレは授業を休みがちになり、グスタフ・クリムトに弟子入りします。
1908年にはクリムトの支援もあり、初めての個展を開きました。翌年にはウィーン美術アカデミーを退校し、本格的に独自の活動を開始します。個人活動を開始したエゴン・シーレは人体の研究を徹底して作品に活かしたり、当時タブー視されていたテーマも積極的に描いたりするようになります。
第一次世界大戦が勃発すると軍に召集され、チェコ地方のプラハ駐屯部隊に配属されます。軍に召集されている間も作品の構想を続けることはでき、1918年には第49回ウィーン分離派展に50点以上の作品を公開。これを機に注目度が急上昇し、作品の買取依頼も増えましたが、同年の10月31日に28歳の若さで亡くなりました。
エゴン・シーレの作品の特徴は、輪郭線を鋭くうねらせたり、人の身体をゆがめて骨ばっているように描いたりしているところです。当時タブー視されていた、「生と死」や「性」も作品のテーマにしました。代表作は、『死と乙女』『家族』などです。エゴン・シーレの作品は後世の芸術界に影響を与えており、特に「人間の崩れやすい内面や性の衝動を、美化せずにさらけ出す」という表現は芸術界に大きな変化をもたらしました。
