オールドノリタケ

オールドノリタケとは、日本の陶磁器ブランド「ノリタケ」が生産した陶磁器のことです。ノリタケは1904年創業で、当時は主に西洋への輸出品を生産していました。デザイン性と品質の高さが評価され、特に明治時代から戦前にかけて欧米に輸出されたものは「オールドノリタケ」と呼ばれ、現在も収集家がいるほど人気があります。

オールドノリタケの魅力は、絵付けや装飾の繊細さです。絵付けは手作業で行われており、細かく描き込まれた風景や動植物、緻密な文様の美しさには圧倒されます。皿やカップの縁にさりげなく金彩を施し、光が当たるとさらに華やかさが引き立つものも魅力です。テーブルに置くだけで場を明るくするような、芸術品を思わせる雰囲気のものがたくさん生産されました。

日本の陶磁器はその時代ごとの流行を取り入れたデザインのものが多く、オールドノリタケも例に漏れず、時代ごとにデザインが異なります。1910年代までの初期の作品はアール・ヌーヴォーの影響を受け、自然をモチーフに淡い色彩を施したものがよく見られます。1910年代半ば以降はアール・デコが流行したことから、螺鈿のような光沢を表現したものを多く生産しました。

陶磁器の底や裏面にあしらう「裏印(うらいん)」の種類も豊富で、グリーンとブルーのメープルリーフ印は1900年頃のイギリス輸出向け、グリーンのサクラ印は1925年頃のアメリカ輸出向けのように、年代や生産目的がある程度分かるようになっています。デザインの種類が豊富で年代・生産目的が分かりやすく、コレクターの心をくすぐる要素がたくさんあるのも、オールドノリタケの魅力です。