カールトン・ウェア

カールトン・ウェアとは、イギリスのスタッフォードシャー州にあるストーク・オン・トレントという都市を拠点にしていた陶器メーカーのことです。1890年に、ジェームズ・フレデリック・ウィルトショー、ウィリアム・ハーバート・ロビンソン、ジェームズ・アルコック・ロビンソンの3名によって創業されました。

創業年は1890年で、創業当初からギフト用の陶器を生産していました。初めは「ウィルトショー・アンド・ロビンソン」というメーカー名で活動していたようです。1900年代初頭になると、観光客に向けた陶器も作るようになります。1920年代には素地への転写や手書きの技術を導入し、アール・デコの流行に沿うデザインの製品を生産していました。

その後もオーブン皿を生産したり、花や葉を大胆に配置した斬新なデザインのテーブルウェアを発表したりしますが、人件費や燃料費の高騰を受け、1980年代には財政難に陥ります。1989年に破産管財人の管理下に置かれ、1992年にカールトン・ウェアでの生産活動は終了しました。しかし1997年にカールトン・ウェア・デザインセンターのフランシス・ジョセフによって復活し、現在も斬新な陶磁器を製造しています。

カールトン・ウェアの製品の特徴は、大胆かつ斬新なデザインです。ツタンカーメン王の墓で発見された美術品から着想を得た極彩色の花瓶「ツタンカーメン」や、葉の形をそのままデザインに取り入れた皿など、見るだけで楽しめる陶器がたくさん発表されています。