キャサリンホルム

キャサリンホルムとは、ノルウェーにあったホーロー製品のメーカーのことです。ボウルや鍋をはじめとした、キッチン用品を幅広く生産していました。鮮やかな彩色を用いた、おしゃれなカラーリングが魅力。北欧デザインのファンを中心に、世界中から人気を集めるメーカーでした。

キャサリンホルムが創業したのは、1827年です。当初は製鉄所として事業を開始しました。19世紀末にかけて製鉄事業の業績が悪化したため、1907年からはホーロー製品の生産をスタートします。ノルウェーを代表するデザイナーのグレーター・プリッツ・キッテルセンを主軸に、製品の形やカラーリングを考案しました。

1950年代にはグレーター・プリッツ・キッテルセンによる製品がニューヨーク近代美術館で開催された展覧会に出品され、アメリカをはじめ海外でも知られるようになります。1960年にキャサリンホルムの会社は閉鎖されましたが、愛らしいデザインで今もなお愛され続けているメーカーです。

実用性に優れているのも、キャサリンホルムの特徴のひとつです。例えば両手鍋の場合、上下を逆さにして置くことで鍋敷きとして使えるようになっています。保温性に優れており、暖かい料理が冷めにくいのも特色です。

代表的な製品シリーズとしては、先端が丸みを帯びた葉のような模様を等間隔にあしらっている「ロータス」や、ランダムな幅のストライプ柄をあしらった「ストライプ」などが挙げられます。カラーバリエーションも豊富で、製品選びも楽しめるメーカーです。