ジョージ・ジェンセンとは、デンマークのジュエリーブランドのことです。ネックレスやイヤリングのほか、ボウルやディッシュオンスタンド、カトラリーなどの食器類も扱っています。1904年にデンマークの首都であるコペンハーゲンで、銀細工師のジョージ・ジェンセンが設立しました。

創業者のジョージ・ジェンセンは14歳の頃から銀細工を学び始め、アンデルセンの金細工ギルドの見習いやデンマーク王立芸術アカデミーでの経験を経て、陶器製作所で働いていました。「ジョージ・ジェンセン」の名で自身の工房を立ち上げたのは、彼が37歳になってからのこと。販売される食器も銀を使用したものが多く、金属ならではの重厚感と繊細な細工の華やかさが共存したデザインが特徴です。

当時流行していたアール・ヌーヴォーを取り入れた製品はヨーロッパ各地で人気を博し、1920年代後半にはパリ、ロンドン、ニューヨークなどにも支店を出店するようになります。その後、ジョージ・ジェンセンの製品はデンマーク王室とスウェーデン王室御用達にも採用され、格式あるブランドとしての地位を確立しました。

ジョージ・ジェンセンがデザインした製品には「GJ」というブランドサインを入れており、年号が刻印されているものも多く存在します。1935年に創業者が亡くなった後もブランドならではの表現方法は受け継がれており、ジョージ・ジェンセンは流行や生活スタイルの変化に合わせつつ、今も新しい製品を発表し続けているブランドです。