バーレイ

バーレイとは、イギリスの陶器メーカーのことです。1851年にバースレムで創業した後、Frederick BurgessとWilliam Leighの2人の人物が大きな成功を収め、1889年に現在のミドルポートへと工場を移しました。100年以上の歴史があり、同工場はイギリスの重要文化財建築物に指定されています。

バーレイの特徴は、陶器を作るときに「銅板転写」という技法を使うところです。銅板転写とは、手彫りで絵柄を刻んだ銅板の上にインクを乗せ、薄紙に転写し、その薄紙を陶器に貼って絵柄を焼き付ける方法のこと。昔は多くの陶器メーカーが導入していましたが、現在はバーレイをはじめとしたごくわずかな工場のみが銅板転写を使用しています。

バーレイの食器の魅力は、レースを思わせる繊細かつ華やかな絵柄です。濃淡をつけて表現された陰影や、絵筆で1本1本描いたような美しい鳥の羽根など、うっとり見とれてしまうデザインをあしらったものばかり。バーレイが展開しているデザインのパターンのなかには、1913年に生まれたメアリー王女の目に留まり、今もなお根強い人気を誇るものもあります。

メアリー王女の目に留まったパターンは、「リーガルピーコック」。優雅な孔雀をコバルトブルー一色で描いています。ほかにもイギリスの草花をモチーフにした「アーデン」、かわいらしい小花模様を散りばめた「フェリシティ」など、パターンの種類は様々です。東洋の陶磁器を思わせるものが多く、日本の食卓にも馴染みやすい製品がバーレイにはたくさんあります。