フランシスコ・デ・ゴヤ

フランシスコ・デ・ゴヤとは、スペインの画家のことです。スペインの宮廷画家として活動し、「スペイン最大の画家」と称されています。1746年3月に、スペイン北東部のフエンデトドスという場所の鍍金師の家に誕生しました。14歳になるとスペインの画家ホセ・ルザンに弟子入りして、絵画の修行を開始します。

19歳になるとマドリードに移り、その後イタリアのローマに向かいました。イタリア滞在中にはフレスコ画の技術を学び、25歳の頃にスペインに帰国します。翌年にはピラール聖母教会の大聖堂の天井装飾の仕事を受注し、29歳以降は王立のタペストリー工場で下絵の制作に携わるなど、順調にキャリアを積んでいきました。

40歳になる頃には当時のスペイン国王カルロス3世付きの画家になり、3年後には新王カルロス4世の宮廷画家になります。しかし46歳の頃に病気にかかり、聴力を失います。その後はフランス軍によるスペイン侵攻、スペイン独立戦争、スペイン国内での自由主義者の弾圧などの混乱を経験し、1828年4月に亡命先のフランスで亡くなりました。

『カルロス4世の家族』『着衣のマハ』『巨人』『黒い絵』といったフランシスコ・デ・ゴヤの代表的な作品の多くは、彼が聴力を失ってから描かれました。日本国内では、東京富士美術館で『ブルボン=ブラガンサ家の王子、ドン・セバスティアン・マリー・ガブリエル』、三重県立美術館で『アルベルト・フォラステールの肖像』が所蔵されています。