ペルシャ絨毯

ペルシャ絨毯とは、旧ペルシャ(現在のイラン)で生産されている、伝統的な手織りの絨毯のことです。主に羊毛を素材としており、床の敷物だけでなく、壁飾りやテーブルクロスとしても使われています。フランスの「ゴブラン織」と、日本の「大島紬」と並び、「世界三大織物」のひとつに数えられています。

ペルシャ絨毯の歴史は紀元前まで遡り、最古の手織り絨毯として2500年前のものが発見されています。起源は定かでありませんが、ササン朝(224~651年)の頃の記録が古代中国に残っています。ペルシャでさまざまな王朝が興り、滅亡していくなかでも、ペルシャ絨毯の生産は続いていたようです。アッバース1世の治世の頃、ヨーロッパのルネサンスの影響を受け、現在に伝わるペルシャ絨毯の基本が完成したと考えられています。

ペルシャ絨毯の魅力は、繊細な模様です。「繊維の芸術」とも称されるほどで、鮮やかな彩色と、細かく色を切り換えたデザインが注目されています。手織りで生産されるため、微妙な色の違いまで表現できるのが特徴です。ペルシャ絨毯で使用する羊毛は、使うほど質感が柔らかくなり、艶が出てくるため、生産から年月が経ったアンティークの絨毯も人気です。

ペルシャ絨毯で使われる模様・デザインには、いくつかのパターンがあります。定番は、絨毯の中央に目立つ模様を配置した「メダリオン」です。ほかにも、総柄の「オーバーオール」、風景や人々の様子を描いた「ピクチャー」などがあります。