ポップアート

ポップアートとは、反芸術的な思考のもとに新聞、漫画、商業デザインなど大衆社会のマスメディアのイメージを積極的に使用した表現です。1960年代にニューヨークを中心に展開しました。

前駆としての動きはイギリスに起きており、「ポップアート」という言葉はローレンス・アロウェイが1956年に商業デザインなどを指して「ポピュラーなアート」という意味で使用した時に生まれたとされています。

その後、抽象表現主義が盛んだった1950年代のアメリカでそれに反するようなネオ・ダダと言われた既製品や既製のイメージを使った手法のジャスパー・ジョーンズらが現れました。

1960年代になるとネオ・ダダをさらに深めた、ロイ・リキテンスタインやアンディ・ウォーホルに代表されるポップアートが誕生しました。ポップスターやコミックスのイメージを使ったシルクスクリーン等が人気を博し大量生産されました。大衆文化を流用している為わかりやすく、量産できるという特徴もあり、大変な盛り上がりを見せました。

1960年代末になるとポップ・アートの熱狂はさめ、ミニマルアートやランドアートに人々の関心は移っていきました。

しかしその流れは広告美術など様々な美術に今なお生きており、目にする機会も多くあります。

代表作家としては他に、 ジェームズ・ローゼンクイスト、トム・ウェッセルマン、クレス・オルデンバーグ、ジョージ・シーガル、ジム・ダインらが挙げらます。