伊万里焼

伊万里焼(いまりやき)とは、長崎県伊万里市周辺で作られる陶器の総称で、主に17世紀から18世紀にかけて、欧州向けに生産された磁器が有名です。

伊万里焼は、豊かな自然環境に恵まれた肥沃な土地があり、その土壌と気候条件が陶器製造に適していたことが背景にあります。伊万里焼の代表的な作品としては、青白磁(せいはくじ)、柿右衛門焼(かきえもんやき)、薩摩焼(さつまやき)などがあります。

伊万里焼の特徴は、青白い胎土に細かい柿蒔絵や唐草模様、花鳥図などを、細やかな筆使いで描き、その上に鮮やかな色合いで透明釉薬をかけて焼き上げるという技法にあります。欧州貿易によってもたらされた多様なデザインを取り入れた精巧で美しい作品が多く、今でも国内外の人々に愛されています。