「絵画の査定で見られるポイント|作家・来歴・状態・市場の4要素」

2026.1.24

「なぜこの査定額になるのか」

絵画買取の場で、多くの方が気になる点ではないでしょうか。

絵画の査定は、感覚や印象だけで行われるものではありません。

実務では、複数の評価要素を整理し、総合的に判断しています。

査定の現場で特に重視される4つの基本要素(作家・来歴・状態・市場) を軸に、その考え方を分かりやすく解説します。


絵画査定は「4つの要素」で成り立っている

絵画の査定額は、次の4要素を総合して判断されます。

1.作家(誰の作品か)

2.来歴(どこから来た作品か)

3.状態(現在の保存状態)

4.市場(今、求められているか)

どれか一つだけで決まることはほとんどありません。


1. 作家|評価の土台となる要素

作家は、査定における最も基本的な評価軸です。

査定で確認される主な点

■美術史上の位置づけ

■活動年代・ジャンル

■国内外での評価

■オークション・画廊での取引実績

重要なのは「有名かどうか」だけではなく、市場で安定した評価があるかという点です。


同じ作家でも評価が分かれる理由

同一作家であっても、

■主な評価対象となる技法か

■代表的な作風か

■制作年代がいつか

によって、査定額が大きく変わることがあります。


2. 来歴(プロヴナンス)|信頼性を支える情報

来歴とは、その作品がどのような経緯で所有されてきたかを示す情報です。

評価につながりやすい来歴資料

■購入時の領収書・請求書

■展覧会図録・個展資料

■画廊の証明書・作品証明書

■共箱・箱書き(日本画・掛軸など)

来歴は必須条件ではありませんが、作品の信頼性を補強する要素として重視されます。


来歴が不明でも査定できるのか

可能です。来歴がないからといって、即座に価値がなくなるわけではありません。

ただし、来歴がある場合は、評価が安定しやすく、説明もしやすいという利点があります。


3. 状態(コンディション)|価格に直結する要素

保存状態は、査定額に大きく影響します。

主なチェックポイント

■シミ・ヤケ・カビ

■絵具の剥落・ひび割れ

■破れ・折れ・たわみ

■額装の状態・裏面の安定性

特に重要なのは、不適切な修復や手入れが行われていないかという点です。


修復・清掃は評価を下げることがある

自己判断での修復やクリーニングは、

■オリジナル性を損なう

■状態悪化と判断される

可能性があります。状態に不安がある場合は、そのまま相談する方が安全です。


4. 市場|今、求められているかどうか

最後の要素が、市場(マーケット)です。

市場評価で見られる点

■現在の取引実績

■需要の有無

■流通量の多寡

■売却先の広さ

どれほど評価の高い作家でも、市場が一時的に落ち着いている場合は価格が伸びにくくなります。


市場は常に一定ではない

市場評価は、

■展覧会開催

■再評価の動き

■海外需要の変化

などで変動します。そのため、タイミングによって査定額が変わることもあります。


4要素は「総合評価」で判断される

重要なのは、4要素を切り離して考えないことです。

■作家評価が高く

■来歴が明確で

■状態が良く

■市場需要がある

これらが重なるほど、評価は安定します。


査定ポイントを知ることが納得につながる

絵画の査定で見られるポイントは、

■作家

■来歴

■状態

■市場

という4要素の組み合わせです。この仕組みを知っておくことで、査定結果に対する理解と納得感が大きく変わります。