絵画買取・美術品買取の見えづらい点、分かりづらい点について

2019.1.18

今回は、絵画の買取、美術品の買取についてのよくある疑問や不安に思われることについて少々触れたいとおもいます。 そもそも、今回の記事を書くきっかけとなったのは、私の知人から「今は色んなものを買取できる会社があって便利になったけど、絵とか美術品ってよく分からない世界だし不安だよね~」という些細な会話の中から、少しでもお役に立てる情報が提供できれば、と思った次第です。 ブランド、金、家電、本、着物など今や買取会社さんのCMを見ない日はないと言っても過言ではないほど、買取ビジネスも盛んです。 超高齢化社会になる日本も、不要なものを現金化する傾向は今後も増えていくと予測されます。 (フリマアプリ等の躍進により、リユース業界の市場規模はなんと2兆円以上!と言われています) その中でも、特に絵画や美術品、骨董品は一般のお客様には分かりづらい・見えづらいところが多いのではないでしょうか。   なぜ、絵画や美術品が分かりづらいかというと… 1.ネットで調べても買取相場が分からない 2.有名な(高い)作家でも、作品や状態によって値段が全く違う 3.買取会社によって、買取査定額が違う というのが主な理由でしょうか。   それぞれ紐解いてみたいと思います。
  1.ネットで調べても買取相場が分からない 今は本当に便利な時代になりましたので、ネットで調べればたいていのことは分かりますが、絵画や美術品の相場についてはそもそもの定価が分かりづらいため、手持ちの作品についても相場がなかなか見えてこないところがあります。 ネットオークションでどれくらいの価格で落札されたか等は把握できますが、実際の相場とは違うことも多く、高く買いたい人がいれば極端に高い価格で落札されていることもあるので、本当の相場が見えづらいのが実情です。 2.有名な(高い)作家でも、作品によって値段が全く違う 絵画を例にしますと、有名な画家でも、描いているモチーフ、サイズ、技法(油彩・水彩・デッサン・版画等)、制作年代によって全く評価が変わります。 これは骨董品などの作家にも当てはまります。 古い時代のものになると、たとえ良い作品でも状態が悪ければそれだけで価値が下がり、中には修復が必要になるものもあるため、評価額は下がります。 3.買取会社によって、買取査定額が違う 絵画や美術品の買取を謳う会社も数多く存在します。 それぞれ得意分野、鑑定・査定できる範囲に違いがあるため、作品やお品物によっては買取査定額に大きく開きがあることは事実です。 買取会社が持つ販売先(出口)を多く持っているところが、比較的高く買い取りすることが可能と言えます。   では、どこを基準に査定をお願いすれば良いでしょうか?
  ★それぞれの分野で専門の鑑定士が在籍している会社 絵画・美術品・骨董品の知識は、一朝一夕で習得できるものではありません。 実際に品物を見て判断ができる経験豊富な鑑定士が在籍する会社にお願いしたほうが良いでしょう。 お客様のお宅でネットを見て相場を調べるところは論外と言えます。 ★査定した金額で買い取る会社 ネット経由でメールやLINEなど、比較的簡単に査定ができるようになりましたが、最初に査定した値段から理由をつけて実際の買取額を下げるところも多く見られます。 下げる理由は一般のお客様には分からないような作品の状態など、非常に見えづらくしている部分もありますので、下がる場合には誰でも納得できるきちんとした説明をしてもらいましょう。 理由がない限り、最初に査定した金額と実際の買取額を変えない会社にお願いしたほうが良いでしょう。 ★作品を大切に扱ってくれる会社 絵画や美術品は消耗品と違い、作品の持つ魅力や作家の思いに惚れて購入されていることが大半です。 単なる利益を生み出すもの、金儲けだけで商売している会社は作品の扱いも雑です。 美術品は文化を繋ぐものであり、次のお客様に楽しんでもらいたい、という思いで扱ってくれる会社に売却することをお勧めします。
  上記の3点については、ネット検索などで査定依頼した際には簡単には分からないと思いますが、ホームページをよく見て、お客様のほうから分からないことや疑問に思うことは何でも率直にお聞きしてみてください。 その上で面倒くさそうに対応する会社や、回答をはぐらかすようなところには大切な作品を売却することはやめたほうが良いでしょう。 以上、まとめてみましたが、当社ではなるべくお客様の思いやご希望に添えるよう、努力しております。 査定やお値段についてだけではなく、お手持ちの美術品や相続など、疑問に思うことやお困りのことについて、いつでもお問い合わせくださいませ。   今年もお客様とのご縁と出会いを大切にして、日々丁寧に精進していきたいと思う平成最後の1月でした。

今年も誠にありがとうございました

2018.12.29

平成30年も年の瀬を迎え、めっきり寒くなってまいりました。 おかげさまで弊社も無事に1年間の営業が終了いたしました。 (査定は年中無休で受け付けております) 今年も年始から年末まで、本当に多くのお客様からお問い合わせをいただき、それぞれ一期一会の出会いに心より感謝しております。 美術品・絵画の査定、買取をメインに事業を行っておりますので、お客様のご事情やお取引の内容も様々です。 ただ、年々感じますのは、お客様自身がご高齢になり、絵画や美術品を整理したいというご要望が増えてきていることを特に実感いたします。 ご自身が好きで集めてきたけれど、お子さんやお孫さんの趣味と合わず、いらないと言われたので現金に換えられるうちに売却したい、という方が実に多いと体感しております。 高齢化社会がますます進み、これから先もこのようなケースが増えていくことが予測されますが、美術品や絵画の需要が下がっていくことには少し寂しさを感じます。 美術品全般の相場も、一部を除き明るい見通しとは言えないのが正直なところです。 ですが、中には驚くようなお値段で取引されているものがあるのも事実です。 現代アート、中国骨董、19世紀の絵画、浮世絵など…まだまだ日本にはそういったお品物が数多く眠っています。 2019年も、美術品・絵画・骨董品を通したお客様との出会いを大変楽しみにしております。 来年も皆さまにとって良い一年になりますことを、心よりお祈り申し上げます。 本年も誠にありがとうございました。   美術品・絵画買取センター 代表取締役・社員・鑑定士一同  
《年末年始の営業》につきましては、下記の通りとなります。 【2018年】 営業終了:12月27日(木) 【2019年】 営業開始:1月7日(月) 宅配買取・ご来店お持込みに関しましては、1/7より順次承ります。 査定のお問い合わせにつきましては、年末年始も変わらず受け付けておりますので、お気軽にご連絡くださいませ。

《中村キース・ヘリング美術館》~出張買取のついでに行ってみました~

2018.10.8

先日、長野県へ草間彌生先生の作品を出張買取してきました。 とんぼ返りももったいないので、帰る道すがら、前から行ってみたかった山梨県小淵沢にある「中村キース・ヘリング美術館」に立ち寄ってきました。 美術館の存在は知っていましたが、なかなか素晴らしい体験でした。 〈美術館外観〉 とてもモダンです。長野出身の北川原温氏の設計とのこと。 中村キースヘリング美術館は、医療業界大手シミックの代表取締役である中村和男氏が創設した美術館で、1987年からキースヘリングのコレクションを始めたそうです。現在約200点をコレクションされており、同美術館は2007年に開業。 2015年には、ホテルキーフォレスト北杜の開業に併せ、美術館を増築しリニューアルオープンしています。 今回の企画は、キースヘリング生誕60年「キースヘリング:社会に生き続けるアート」です。 圧巻のコレクションで、一部を除いて撮影も可能ということで、かなり撮影してしまいました。 「無題(ピープル)」1985年 アクリル・油彩・モスリン布 「無題(踊る2人のフィギュア)」1989年 アルミニウムにペイント 「無題(デイグロー・ペインティング)」1983年 デイグロー/キャンバス 床と壁一面にプリントされたモノクロの独特の模様によって、作品がより活きています。 そして側面には、シルクスクリーン「無題(繁殖の図)」5点が展示。個人的にはこれがすごく好きでした。   こんなものまでありました。 「無題」オートバイにマーカー(ヤマハモデル#XT250K) ずっと見ていたら、学芸員さんが近づいてきてこのバイクについて色々と教えてくれました。 場所を移して、自由の展示室へ。 こちらには「ザ・ブループリント・ドローイングス」と呼ばれる17点のシルクスクリーンが展示。 ブループリントドローイングスは1990年12月から数週間をかけて制作されたもので、元々ブループリント(青写真法)をする企画があり、皮紙に墨で描かれた作品。 オリジナルのドローイングは全て売れたため、現在は所在が不明ですが、手放す前にドローイングを撮影していたことにより、この版画が制作できた、とのことです。貴重ですね。   そしてキースヘリングを有名にしたきっかけとなった「サブウェイ・ドローイング」も3点ありました。約5年続けられた地下鉄構内の広告版にペイントする活動の一部です。 「無題(サブウェイ・ドローイング)」1981年~1983年 白墨・紙・板 そこまで期待していなかったからか、実に見ごたえがありました。 余韻を引きずったまま、「ポップショップ」でグッズを衝動買いしました。 31年という短い生涯を駆け抜けたキースヘリングの生き様と世界観を、ここ日本で感じ取れることができる世界でも数少ない貴重な施設だと思います。 日々、色々な絵画や美術品に触れていますが、たまには仕事の視点から離れて素晴らしい作品を見ることはとても重要だと再認識できました。 山梨へお出かけの際には、是非中村キースヘリング美術館へお立ちよりすることをお勧めします! 弊社ではキース・ヘリングの作品の買取、査定に力を入れておりますので、お気軽にお問い合わせください。  

お手持ちの絵画の買取相場が知りたい方へ

2018.5.28

「手持ちの絵画を売りたいけれど、まずはどれくらいで売れるのか相場が知りたい」という方も多いのではないでしょうか。しかし絵画の相場情報をインターネットなどで調べてみても、車やブランド品などの買取品と違って、なかなか情報が出てきませんよね。 実は絵画は、一般の人が「買取相場」を知るのが非常に難しいジャンル。多くの買取サイトを見ても、買取価格や相場の情報が明記されていないことが多いのはそれが理由です。 《絵画の買取相場はわかりづらい?》 絵画の買取相場は、前述のとおり情報が見つかりにくい一方、ブランド品やジュエリー、車などは買取相場の情報が比較的簡単に見つけられます。それはなぜでしょうか?結論から言えば、「発売時期」「売り手」「定価」、この3つに違いがあるためです。 ブランド品やジュエリー、車などは、「発売時」に「売り手=メーカーやブランド」から「定価」が決められているため、その「定価」を軸に、経年やトレンドを鑑みたうえで大体の買取相場を出すことが可能です。 しかし絵画の場合は、「いつ」「誰によって」「どんな形で」「売りに出された(販売された)」ものであるか、ということが作品・作家によって異なり(あるいは不明なケースもあり)、買取相場の軸となるものが把握しづらいという特徴があります。 また、需要によって価値が大幅に変動するのも絵画の大きな特徴です。 その絵を欲しいという人がたくさんいるか、または、高い金額を支払ってでも購入したいという人がいるかで絵画の価格が決まるため、取引価格は「時価」のようなものになるというわけです。 ある人にとって100万円の価値の絵画でも、別のある人が500万円で入札すれば、その絵画は500万円に。例え高額で購入した絵画でも、査定に出した時に需要がなければ、査定額は低くなってしまいます。 過去の作品買取金額を公式サイトに掲載している業者さんもいらっしゃいますが、必ずその金額で買い取ってもらえるというわけではありません。時期やトレンドなどによって、その金額が大きく変わる場合もあります。そのため買取実績の金額は、参考程度と考えておくと良いでしょう。いくらで売却が成立するかは、実際に査定をしてみないとわかりません。 《絵画の価格を決定する基準》 絵画の買取相場が見えにくいのは、その絵画の需要によって、価格がつけられないものから、中には億を超える価格がつくものまで、買取金額に差が出てしまうためです。買取業者は以下の基準を考慮して、その絵画にどれくらいの価値があるのかを査定します。 ①作家 絵画は誰の作品かによって買取価格が大幅に変わります。ピカソ、ゴッホ、シャガールなど、芸術に詳しい人でなくても名前や作品を知っているような有名画家の作品なら、数十万~数千万円、もしくはそれ以上という高値での買取が期待できます。 それに対して無名の画家の作品は、一概には言えませんが、基本的には評価なし(0円)~良くても数万円の買取価格となります。 有名画家の作品はコレクターも多く、セカンドマーケットと呼ばれるオークションなどで、高値で売却することができますが、無名画家の場合はそれが期待できないため、買取額も低くなります。 また、同じ作家の作品でも、描かれているモチーフによって人気に開きがあり、10倍以上の価格差が出ることもよくあります。 ②描かれた年代 絵画は、描かれた年代によっても価格に差がでます。 その作家の円熟期に描かれた作品は、代表的なモチーフのものが多く、その年代の作品は特に評価が高くつくことが多く見られます。 逆に有名作家でも、有名になる前の初期の作品や最晩年の作品などでは評価が劣る傾向があります。 希少性はあっても必ずしも価格と直結するわけではない、というのはこういう理由です。 ③絵画のジャンル 絵画には、日本画洋画現代アート具体絵画インテリアアート中国絵画など、様々なジャンルがあります。 掛け軸などの日本画は、生活様式の変化により年々需要が減っており、それが相場にも反映されています。 現在、海外のオークションなどでも活発に取引されているのは、現代アートや中国絵画などのジャンルで、世界的に評価されているものが今後も期待できる分野と言えるでしょう。 ③市場に出回っている数 絵画には、原画と版画を含む複製画があります。 原画は、その作家の肉筆であり基本的には世界に1つしか存在しません。 そのため、ある程度評価のある作家は、多くの人に作品を楽しんでもらえるよう、リトグラフやシルクスクリーンといった版画作品を制作することも少なくありません。 どれほどの枚数が刷られるのかはその版画の技法やその作家の考え方によっても違いますが、人気のあるモチーフであること、また制作枚数が少なければ少ないほど、希少価値が高く、買取金額も高くなる傾向があります。 有名作家の非常に人気のある版画作品の場合、時にはその作家が描いたスケッチ原画などよりも版画のほうが値段が高くなることもあります。 ④売却時期のトレンド 絵画の買取相場には、トレンドがあります。例えば、これまでほとんど値段がつかなかった作家が、あるときに海外のオークションで高値で落札されたりすると、それが波及して一気に相場が上がることもあります。 代表的な例として、現代アートの代表作家である草間彌生は、20年前から今の価格を比べると100倍以上になっている作品もあります。 今後の相場がどうなるかは読めないところではありますが、いつ売るかによっても評価額は全く異なってきます。 ⑤その他 その他、絵画のサイズ、状態、著名作家の場合は鑑定証などの付属品の有無によっても、査定額に差が出ます。 また、日焼けやシミ、傷などの劣化があるとその分価格は下がってしまうため、保管方法には細心の注意を払って、良い状態を保つように心がけましょう。 特にご家族の持ち物など、ご自身で購入されていない場合は、押し入れや倉庫にしまいっぱなしというケースもよく見られますが、そのような場合、劣化は早く進んでしまうため、売却を考えているのであればなるべく早い段階で状態の確認をしたうえで査定依頼をするのがおすすめです。 【まずは一度査定依頼を】 このように、絵画の買取額は、様々な基準を考慮して決定されています。 そのため、ブランド品やジュエリーなどと同じように、大体いくらくらいで買い取ってもらえるという相場を知ることが難しいというのが現状なのです。 絵画の相場を知るためには、実際に買取業者に査定を依頼するのが最も確実な方法といえるでしょう。 お手持ちの絵画がいくらくらいで売れるのか、気になる方は一度、美術品・絵画買取センターにお問い合わせください。   無料査定フォームは こちらから かんたんLINE査定は こちらから