「絵画を売るタイミングはいつ?」

2026.1.23

絵画を売却する際、「今売るべきか、それとも待つべきか」と悩まれる方は少なくありません。

実際、絵画の買取価格は常に一定ではなく、タイミングによって変動します。

その背景には、相場の動きだけでなく、展覧会や作家の周年といった要素も関係しています。

この記事では、絵画を売るタイミングを考えるうえで知っておきたい基本的な考え方を整理します。


絵画の相場は常に動いている

まず理解しておきたいのは、絵画の買取相場は固定されたものではないという点です。

相場は主に、

■市場での取引量

■コレクターや法人の動き

■国内外の需要

によって、緩やかに上下します。


「今が高い」「今が安い」は一概に言えない

株式や金相場のように、明確な数値で日々確認できるものではないため、一般の方が相場の天井や底を判断するのは難しいのが実情です。

そのため、「必ずこの時期がベスト」という正解は存在しません。


売却タイミングに影響する主な要素


1. 市場全体の需要と流通状況

最も基本となるのが、市場需要です。

■同一作家の作品が多く出回っている

■買い手が活発に動いている

こうした状況によって、査定額の出方は変わります。

需要が高い時期は、評価が安定しやすく、条件も整いやすい傾向があります。


2. 展覧会・回顧展の開催

展覧会、とくに回顧展は、作家評価に影響を与える大きな要因のひとつです。

展覧会が相場に与える影響

■再評価が進む

■メディア露出が増える

■コレクターの関心が高まる

結果として、一時的に需要が高まるケースがあります。


展覧会前後、どちらが良いのか

一般的には、

■展覧会「前」:期待感が高まる

■展覧会「後」:評価が定着する

という2つの見方があります。

どちらが有利かは作家や市場状況によるため、一概にどちらが正解とは言えません。


3. 作家の周年(生誕・没後・節目年)

作家の周年も、評価が見直されるきっかけになります。

例)

■生誕100年

■没後50年

■活動◯◯周年

こうした節目では、

■記念展覧会

■特集記事

■再評価の動き

が重なり、注目度が高まることがあります。


周年=必ず高騰するわけではない

注意点として、周年だから必ず相場が上がるわけではありません。

■作品の質や代表性

■市場での流通量

■現在の需要

が伴わなければ、大きな変化は起きない場合もあります。


4. 保管状態と時間の関係

売却タイミングを考えるうえで、保管状態の変化も重要です。

■シミやカビが進行している

■劣化の兆候がある

場合、時間が経つほど評価が下がるリスクがあります。


「待つ」ことが必ず有利とは限らない

将来の相場上昇を期待して保管を続けた結果、状態が悪化してしまうと、本末転倒です。

状態に不安がある場合は、早めに相談する方が結果的に良いケースも少なくありません。


売却タイミングを考える際の実践的な考え方


目的を明確にする

まずは、売却目的を整理します。

■早く整理したい

■相場を見ながら検討したい

■相続・資産整理の一環

目的によって、最適な判断は変わります。


「相談=即売却」ではない

タイミングに迷う場合でも、相談や査定を受けたからといって、必ず売る必要はありません。

現状を把握したうえで、

■今売る

■少し様子を見る

という判断をすることができます。


タイミングは「状況」で判断する

絵画を売るタイミングは、

■市場相場

■展覧会・回顧展

■作家の周年

■作品の状態

■自身の目的

これらを総合して考える必要があります。「今が絶対にベスト」と決めつけるのではなく、状況を整理し、納得できる判断をすることが最も大切です。