見込み

見込みとは、器を上から覗き込んだときに見える底や内側のことです。広義では器の内側全体、狭義では器の内側の底の中心部を指します。茶道では、「茶溜まり」や「鏡」と呼んで他の部分と区別されることもあります。作り手のこだわりや茶の湯の精神が凝縮された部分とされ、鑑賞でとても重要な見どころとされています。

厳密には、「茶溜まり」とは茶碗の底にあるわずかな窪みを指します。お茶を飲みほした後、少しだけ残るお茶の縁が茶溜まりに溜まる様子は、詫び錆びの精神を表していると考えられています。「鏡」は、鏡のように平たく仕上げた底のこと。特に、高麗茶碗の一種である熊川茶碗では、鏡が一段低く削り込んでいる「鏡落ち」が、大きな見どころです。

ほかにも、茶道で器の見込みを鑑賞するときは、釉溜まり・装飾・目跡などに注目します。釉溜まりとは、焼成時に溶けた釉薬が底に溜まり、ガラス質の深い色合いやグラデーションを造る様子のことです。生産から長い年月が経過した器には、器に独特の深みや使用感のほか、「貫入」と呼ばれるヒビが生じることがあります。

器のテーマを象徴する五彩や赤絵などの装飾が、見込みに施されることもあります。縁の文様との調和や余白の取り方も、重要な鑑賞のポイントです。目跡とは、器を重ねて焼成するとき、器同士がくっつかないように置いた「目」という支柱の跡のこと。目跡の数や形によって、時代判別の参考になるケースもあります。