フンデルトヴァッサーとは、オーストリアの芸術家のことです。主に、絵画や建築物を制作しました。フンデルトヴァッサーは、1928年にウィーンで生まれました。幼少期は森で摘んだ花を押し花にしたり、花の色を綺麗に残すため絵を描いたりしながら過ごしました。
1938年になるとオーストリアはナチス・ドイツに併合され、母親がユダヤ系であったことからユダヤ人街の地下室で暮らすようになります。第二次世界大戦が終戦した後は北アフリカを訪れ、赤い土でできた伝統的な家や、自然と共に暮らす現地の人の生活から着想を得て、絵画を制作しました。
しかし都市部に戻ると戦後の建設ラッシュで無機質な建物が建ち並び、その光景が刑務所のように感じたフンデルトヴァッサーは、独自の建物を造る創作活動を開始します。1981年からは、母校であるウィーン美術アカデミーで教授を勤めます。その後2000年に、晩年を過ごすニュージーランドへ向かうための客船で亡くなりました。
フンデルトヴァッサーの作品の特徴は、「自然には直線がない」という考えのもと、生命力が溢れる曲線や鮮やかな彩色を用いたデザインを取り入れているところです。生命の誕生や成長を表現するために渦巻きを多く用いたり、自然をモチーフに取り入れたりもしました。
代表的な作品としては、自身の愛船をテーマにした連作版画の『雨の日のレーゲントァーク(雨の日のために)』や、緑のグラデーションと渦巻きで植物や自然のエネルギーを表現した『緑の生命力』が挙げられます。

