ジャン=アントワーヌ・ウードンとは、フランスの彫刻家のことです。1741年に、フランスのヴェルサイユという街で生まれました。1761年にフランス政府から贈られる奨学金付きの留学制度「ローマ賞」を受賞し、ローマに留学します。10年間イタリアで過ごした後、1771年にフランスのパリに戻りました。
帰国後は、彫刻家として政治家・発明家・哲学者などの彫刻の制作を手掛けます。時にはアメリカに招かれ、初代大統領のワシントンをモデルにした像も作りました。ワシントンは湿った粘土や石膏で身体や顔の型を取られ、その像からさまざまな彫刻が作られたと伝わっています。なかには、バージニア州議事堂に飾られる立像も含まれていました。
1771年にジャン=アントワーヌ・ウードンは芸術アカデミーの会員になり、1778年からは教授を勤めます。フランス革命の間は宮廷との関わりがあったことから人気を失いましたが、投獄は免れました。その後、フランス第一帝政期には人気を取り戻します。1828年に87歳で亡くなり、パリにあるモンパルナス墓地に埋葬されました。
ジャン=アントワーヌ・ウードンの彫刻の特徴は、人体の表現に解剖学の知識を取り入れたり、表情を豊かに表現したりしているところです。外見を再現するだけでなく、対象の個性・内面・精神性まで捉えた彫刻を制作していました。代表的な作品は、ルーブル美術館に所蔵されている『ディアナ』や、フランスの哲学者として活躍したヴォルテールの胸像です。
