ブリストル磁器

ブリストル磁器とは、18世紀から19世紀にかけて、イギリス西部に位置するブリストルという街で生産されていた磁器のことです。ブリストルの近くには、硬質磁器やボーンチャイナの製造に適した原料があるコーンウォールがあるのに加え、大西洋貿易の主要港であることから磁器の生産が盛んに行なわれるようになりました。

初期に生産されたブリストル磁器は軟質磁器で、ルンズ・ブリストルと呼ばれています。生産を始めたのはベンジャミン・ルンドという鋳造師で、1748年から1749年の間に磁器の製造方法の模索を開始したようです。ベンジャミン・ルンドが始めたブリストル磁器は1752年半ばまでブリストルで生産されていましたが、その後イギリスの磁器メーカーである「ウースター」に吸収合併されました。

ベンジャミン・ルンドが始めた工房以外にも、ブリストル磁器を生産する工房は存在しました。代表的なのはウィリアム・クックワーシーが設立した工房で、1770年頃からブリストルで生産を開始します。その後船主のリチャード・チャンピオンに移管されましたが、他の事業が立ち行かなくなったため、スタッフォードシャーの陶芸家に売却されました。

ブリストル磁器の製品は、カップやプレート、花瓶など多岐に渡ります。デザインの種類も幅広く、中国風の装飾を施したものからヨーロッパ風の草花の絵付けをしたものまで、さまざまなものが登場しています。1778年には新しい磁器の焼成は行われなくなり、販売も1782年頃に終了しました。